いまさらなんで ？？？
堺ブロックチーム 村田 稔神父 今年の10月11日は、第2ヴァチカン公会議が開始されて50年を迎えます。教皇ベネディクト16世は、この日から１年間を「信仰年」と定め、信仰の見直しと「カトリック教会のカテキズム」の普及求めておられます。 ヨハネ23世によって呼びかけられた公会議は、”教会は常に刷新すべきである“とのスローガンのもとに、“窓を開き”、激論の末にも、現代の教会に大切な公文書を発行しました。「人々に対する限りない愛が公会議全体を侵略した」といみじくも教皇パウロ６世が言われたように、聖霊の働きを感じさせられました。最初の公文書「典礼憲章」が、1963年12月4日に発布された日の喜びと感動を、今も鮮明に覚えています。最後の公文書「現代世界憲章」が1965年12月7日に発布され、幕を閉じました。 残念ながら閉幕直後に、公会議に参加した司教様方の中にも、冗談半分に“聖霊にだまされた”とか、“妥協の産物”とか、“反対”の声が聞かれました。司祭叙階直前の私たちに、勇気と希望と感動を与えてくれた教父たち、スーネンス・リエール・フリンクス・デフナー枢機卿たちやラーナー・スキレベーク・コンガールたち神学者、数え上げればきりがないのですが、残念ながら今それらの名を耳にすることが少なくなりました。 一方ラッツインガー枢機卿は、1985年公会議の20周年に当たり、”この20年間（1965〜85年）がカトリック教会にとって決定的に不利であった、ということには議論の余地がない“と発言しています。 この公会議が失敗だったのでしょうか ？ 各人が自分の言葉で典礼に参加できるようになりました。各地の習慣や、地方教会の大切さも取り入れられ、司教様方の本来の力が確認されました。なかでも“神の民”としての教会理解が、信徒の役割と使命を、明確にしました。いろいろのところでまきかえし的なことも、見えるようになってきました。小さなことかもしれませんが、「典礼憲章」で推進された両形態の聖体拝領のやり方に対して、日本でのやり方は禁止されました。現実的に、ほとんどのところでは、一形態の拝領に戻ったようです。 公会議の公文書を、今一度、その成立に至った過程と本文を、読みなおしたいと思います。 聖霊来てください。私たちの心を開き、導いてください。 |