| 橋本教会信徒 時田 香 私が大阪梅田教会から橋本教会に移籍してもうすぐ１年になります。65年間の人生の半分近く橋本市に住んでいるのですが、昨年10月まで職場が大阪市中央区の淀屋橋付近にあり、土曜日も日曜日も仕事に出るような自営業だったので事務所近くで洗礼も受けた梅田教会に所属していました。都会の教会では金曜日夜の聖書勉強会の他に日常的にさまざまなイベントがあって、沢山の方々と信仰を通して交流ができましたからそれなりに充実していました。これは良いことだったのですが、逆に大勢の信徒の中にいると、周囲に頼って自分の存在感が薄かったのも事実です。しかし、去年１１月に橋本教会に籍を移すとあっという間に主日ミサに来られるほとんどの方々と顔見知りになれたので、これは自分でも大変驚きで嬉しいことでした。例えば、ミサ時に私が歌っている聖歌の声が皆さんにはっきり聴かれてしまうくらい、こじんまり家族のように肩を寄せ合っている感覚が私にとっては新鮮でした。 かつて数年前に洗礼を受けた頃の私にとって、キリストは神という存在よりも神性を宿した人間という位置づけだったのですが、カテキズムを学び信仰生活を続ける中で「人間は神から生まれて、神のもとに帰る」という重要な信仰の柱を心に宿すことができました。私たちは一人一人が神様から何か使命を受けてこの世に出てきて、もう一度神様のところに戻っていくという信仰によって「イエスだけでなく、私たちも神の一部」という教えを心にドスンと落としました。私にとって日常の学びはカトリックだけではなく、プロテスタントの方々との結びつきの中にも大きな比重を持っています。最近は時々になりましたが、プロテスタント教会のミサに参列したり、プロテスタントの方々と信仰について意見交換をしたりします。プロテスタントの方々からみると、自分たちはカトリックの信者さんともっと付き合いたいけど、カトリックだけで集まっている閉鎖的なイメージだそうです。こっちから見ればあちらもそうだと反論したくなりますけどね。でも、お互いに同じキリスト者として学ぶこともとても多いです。聖書の学び方は変わりませんが、訪れると教会の祭壇がとてもシンプルで、教会らしくないところが多いですし、女性の牧師さんがいたりしますからとても新鮮です。会派によって雰囲気も違いますが、どの会派の教会を訪れてもカトリックの私たちが参加することを大変歓迎してくださるのです。私もできることならカトリックの方々とプロテスタントの方々の交流を深めて、堺ブロックの各教会にもプロテスタントの信仰者を招きたいと思っています。 |